工事が進められている阿南市庁舎の低層棟=同市富岡町トノ町

 阿南市が建設を進めている新庁舎の完成が、予定していた7月に間に合わず、2017年にずれ込む見通しとなった。工事後の検査にかかる日数を短く見積もっていたことなどが原因。市は計画の甘さを認め「16年度末までには完成させたい」としている。

 新庁舎は地上7階地下1階建ての高層棟と、地上3階地下1階建ての低層棟の2棟。15年1月に完成した高層棟へ部署を移した後、4月、旧庁舎を取り壊して低層棟を建設する2期工事に取り掛かった。現在骨組みの工事が行われており、16年中に大部分の工事を終える予定。市は17年3月中旬の完成を目指している。

 市によると、低層棟建設後に必要な電気系統などの検査が3カ月程度かかることや、高層棟と低層棟のつなぎ部分の工事が業務時間にはできないことを想定しないまま工程を決めた。

 さらに旧庁舎の解体工事で、空調ダクトの接合部にアスベスト(石綿)が使われていたことが判明。工事が想定より1カ月以上長くかかった。

 新庁舎はもともと16年2月に完成させる計画だった。一般競争入札の参加企業が少なく再入札を行ったため、1期工事の着工が12年12月から13年3月に延びたほか、アベノミクスに伴う公共工事増の影響で技術者が不足し、高層棟の完成は約4カ月ずれ込んだ。

 工事の遅れによる事業費の増額はないが、一部工法を変更したことなどで総工費は1億円増えて約88億円となっている。

 新庁舎建設に伴い、市民生活課やこども課などは近くの仮庁舎で業務を続けており、庁舎建設課は「可能な限り工事を急ぎたい」としている。