浅瀬に打ち上げられ横倒しになったクジラ=午前9時半ごろ、阿南市の中林海岸

 20日午前8時35分ごろ、阿南市中林町の中林海岸を散歩中の男性が、生きた大きなクジラが打ち上げられているのを見つけ、市に連絡した。阿南市と徳島県の担当者が確認したところ、体長約10メートルのマッコウクジラとみられ、浅瀬で横倒しになり、動けなくなっていた。

 見つけたのは近くの栄孝次さん(64)=カラオケ店経営。

 クジラは、体半分が海水から露出した状態で、時折、鼻孔から潮を吹き呼吸している。頭頂部に何かにぶつかったような傷もある。

 県水産振興課の漁業調整室の担当者によると、人力で移動させることが困難なため、潮が満ちてクジラが自力で脱出するのを待っている状況だ。中林の満潮は午後2時半ごろ。

 現場には阿南署員、市職員、地元消防団員らが駆け付け、クジラの体が乾燥しないように海水を掛けている。

 県立博物館の佐藤陽一自然課長によると、マッコウクジラは日本では太平洋で見られる。体長は最大約20メートル、50トンに成長する。

 現場は北の脇海水浴場の北東700メートル。うわさを聞きつけた地元住民や保育園児が見学に訪れ、心配そうに見守っていた。