登山道や海岸沿いで健脚を競う「千羽海崖トレイルランニングレース2016」(実行委主催)が24日、美波、牟岐両町を走るコースで開かれる。参加申込者数は913人と過去最多を記録し、7年前の第1回大会の92人に比べて約10倍にまで増加した。全国的にも珍しい海岸線を走るコースや眺望の良さが受け、県内外の愛好家に人気を集めるイベントに成長した。
トレイルランニング競技が一般に定着し、太平洋を望む起伏に富んだコースが参加者に好評で、リピーターが3割にも達している。千羽海崖ならではの険しいコースを採用して冒険性の高いレースを演出するなど、魅力向上を図っている。
大会は2009年、美波町内の団体「スポーツネットワークひわさ夢くらぶ」などが主催し、県内で初開催されたが、競技の認知度の低さも影響し、参加者は100人を割った。
10年は行われず、県、町商工会、町観光協会などでつくる実行委の主催になった11年からは、PR効果などもあり、400人以上がエントリー。愛好家らに好コースとの評判が広がり、13年673人、14年801人、15年730人と順調に推移した。大阪、兵庫など他府県からの参加が6割を占め、今年も540人が県外からのエントリーとなった。
美波町のスポーツイベントでは、由岐地区の桜街道・夢マラソン(15年4月、442人参加)や、日和佐地区のひわさうみがめトライアスロン大会(同7月、748人参加)があり、トレイルランニング大会は町内最大級のスポーツイベントとして定着した。
3度目の出場となる福岡由美さん(33)=阿南市日開野町中居内、会社員=は「雄大な太平洋の景色を楽しめるのが一番の魅力。何度でも走りたくなる」と話した。
江本友昭実行委員長(61)は「大会は年々にぎわいを増している。名物大会に育てたい」と話している。