兵士らの苦労を伝える展示品に見入る来場者=県立21世紀館

兵士らの苦労を伝える展示品に見入る来場者=県立21世紀館

 シベリア抑留や海外からの引き揚げなど、戦中戦後の兵士らの苦労を紹介する「平和祈念展in徳島」が26日、徳島市の県立近代美術館ギャラリーと県立21世紀館多目的活動室で始まった。31日まで。入場無料。

 平和祈念展示資料館(東京)所蔵の実物資料など198点を展示。抑留者が家族に宛てたはがきや、兵士の無事を祈る女性らが縫った千人針の布、引き揚げ船の模型といった当時の様子を伝える資料が多い。水木しげるさんら著名人が語った戦争体験の録音を聞けるコーナーもある。

 叔父がシベリアに抑留されていた鳴門市撫養町弁財天、無職岡崎共延さん(67)は「生きて帰りたいという抑留者の思いが伝わった。叔父の苦労が少し分かった気がする」と見入っていた。