3月に周辺住民の防災拠点として再開する旧鳥居記念博物館

3月に周辺住民の防災拠点として再開する旧鳥居記念博物館

 2010年3月末に閉館した鳴門市撫養町の旧県立鳥居記念博物館が3月中旬、南海トラフ巨大地震に備えた避難施設や交流拠点としてオープンする。市が県から移管を受け、耐震改修を進めていた。市はリニューアル施設の愛称を募集している。

 旧博物館は妙見山頂上(標高64・2メートル)にあり、鉄筋コンクリート造4階建て延べ450平方メートル。周辺は最大約10メートルの津波が想定されており、近くに高い建物が少ないため、1階に食料や毛布などの備蓄倉庫を設けて防災拠点として活用する。このほか、1階に多目的室(22平方メートル)、2階の通路に市民ギャラリー、4階には展望施設を整備し、白壁の塗り替えも行った。

 12年4月、県から鳴門市に移管された後、市が14年8月に耐震改修に着手。請負業者の廃業で工事完了が当初の予定より約8カ月遅れていた。工事費は1億6700万円。

 旧博物館は1965年に建設され、日本の城の天守閣を模した外観で、地域のランドマークとして市民に親しまれてきた。徳島市出身の人類学者・鳥居龍蔵(1870~1953年)の功績を紹介するパネルや遺品を展示していたが、老朽化のため、徳島市の文化の森総合公園内に移した。

 愛称募集は2月15日まで。愛称と必要事項を書いて市戦略企画課<メールkikaku@city.naruto.lg.jp>または<ファクス088(684)1336>へ申し込む。問い合わせは同課<電088(684)1622>。