観光スポットにあらかじめ割り振られた9桁の番号をスマートフォンから入力するだけで、外国語表記のウェブサイトにアクセスできるシステムを、徳島市名東町1の自営業吉田哲也さん(57)が考案した。外国人観光客が手軽に観光情報を得られるようにするのが狙い。希望する自治体や交通機関に無償で提供し、観光振興に役立ててもらう。
スマホで無料の専用アプリをダウンロードし、各観光スポットの番号を入力すれば、それぞれのスマホに設定されている言語のサイトにつながる仕組み。
自治体などの利用機関が観光スポットにあらかじめ番号を割り振り、地図やガイドブックによって外国人観光客に周知する。外国語表記のサイトは利用機関が開設する。
吉田さんは、街中にある多くの案内表示やガイドマップなどの観光情報が外国人に理解されていないことを知り、外国人がそれぞれの言語で情報を簡単に得られるシステムづくりを思い付いた。
吉田さんはシステムを普及させるため、昨年2月に「次世代情報システム有限責任事業組合」を設立。システムを「オレンジナンバー」と名付け、県内外の自治体などに提案しており、外国人観光客が増えている三好市は既に導入を決めた。今後、民間企業への販売も目指す。
吉田さんは「普及すれば、外国人に快適な旅を楽しんでもらえるはず。地方が元気になるために活用してほしい」と話している。