ソフトウエア開発のサイファー・テック(美波町)が、スマホゲームで自分に有利になるよう不正に動作させる「チート行為」の対策システムを開発した。不正行為を検知し運営側へ通告する仕組みで、巨大化するスマホゲーム市場で需要の掘り起こしを狙う。
開発したシステムは「サイファー・ガード・アップトラスティー」。ゲーム会社に提供し、アプリ制作段階であらかじめプログラムを組み込んでもらう。
チート行為としては、不正ソフトなどを使い、ゲーム上の有料アイテムを無料で手に入れたり得点を偽造したりする事例が報告されている。アップトラスティーは、こうした行為を検知すると運営会社のゲームサーバーへ通告。運営側は該当ユーザーの情報を調査し、利用停止などの対応を取ることができる。通信内容の保護やアプリのプログラムを不正改変させない機能なども備えている。
サイファー・テックによると、2012年に3072億円だったスマホゲームの市場規模は、14年には6584億円に倍増。不正ソフトが売買されるなどチート行為が横行し、逮捕者も出ているが、技術面とコストの問題でゲーム制作会社が独自に対策を施すのは難しい。同社は主力商品である情報漏えい防止システムを応用して開発した。
料金は、対象の基本ソフトが「iOS」か「アンドロイド」のどちらか一つの場合、年間のアプリダウンロード数に応じて120万~180万円。ソフトが両方だと200万~300万円。問い合わせは同社東京本部<電03(5206)5705>。