徳島市が地域の津波避難ビルとしても活用するために、市内初の高床式校舎に建て替えていた沖洲小学校の本体工事が完了し、3学期から児童が利用を始めた。これにより、徳島市の市立幼稚園・小中学校の耐震化率は100%となった。
沖洲小新校舎は鉄筋コンクリート5階建て延べ約7千平方メートル。1階部分はエレベーターホールなどを除いて柱があるだけで、駐車場として使う。普通教室や体育館、給食室などは2階以上にある。
2階の床は、県が想定する津波浸水高(最大2・6メートル)より高い約4・5メートルとなっている。津波からの一時避難所として約7千人を収容でき、2階の屋外デッキや屋上には近隣住民らが外階段で避難することができる。
2014年3月に着工した。今後、旧校舎6棟の解体や西校舎の改修、運動場の整備などを行い、16年秋に全ての工事が終了する予定。総事業費は約30億6400万円で、うち本体工事に約24億8800万円掛かった。
市教委によると、市立の幼稚園は24園、小学校は31校、中学校は15校あり、沖洲小の完成で全368棟の耐震化率が100%になった。05~08年度に実施した耐震診断で対策が必要と判断されたのは198棟で、うち188棟で耐震補強工事を行い、沖洲小校舎や徳島中体育館、津田中体育館など10棟を建て替えた。