14日のバレンタインデーを前に、徳島県内の百貨店や菓子店では女性客が熱心にチョコレートの品定めをしている。本命、友達、家族向けと、売り場には相手に合わせた多彩な商品が並ぶ。小中高生には手作り志向も根強く、用具や材料の売れ行きも好調だ。
そごう徳島店(徳島市寺島本町西)の6階特設コーナーでは、100以上のブランドがずらり。有名デザイナーと菓子メーカーによる限定の「コラボチョコ」が注目商品で、おしゃれなデザインが人気だ。
意中の男性に贈る高級チョコのほか、友人や同僚、家族用の「友チョコ」「ファミチョコ」も充実していて、売れ筋は2千~4千円台が中心。売り場責任者の廣江滋夫係長(58)は「自分へのご褒美として購入する女性も多い。選ぶ楽しさがあり、何度も足を運ぶ人もいる」と話す。
県内に4店舗を展開する菓子店あわや(本店・同市徳島本町3)は、和のテイストを取り入れた関連商品を用意。生チョコを餅で包んだ大福、阿波和三盆糖をまぶしたショコラクッキーなどが人気で、和泉佳宏社長(48)は「年齢層を問わず好まれている」と言う。インターネット販売も行っていて、県外からも注文が入る。
手作り志向の若い女性がよく来るのは菓子材料・器具専門店の下村商店(同市佐古四番町)。チョコ生地や型枠、デコレーション用の菓子材などを100種類以上そろえている。客層は小中高生が中心で、下村里美店長(63)は「若い子は手作り志向が強い。作る楽しさもあるのでしょう」と、笑顔で乙女心を後押ししている。