2015年12月の神山町議選を巡る公選法違反事件で町議5人(公判中)が辞職したことに伴う町議会(定数10)の補欠選(欠員5)が9月2日、投開票される。1人超の無所属新人6人が議席を争っているが、事件の影響で前哨戦から動きは鈍く、選挙戦は低調なムードのまま終盤を迎えている。

 候補者を町内6地区別に見ると、神領地区と阿川地区が各2人、広野地区と下分地区が各1人。上分と鬼籠野の両地区は立候補者がいない。

 現職町議、辞職した町議やその支持者が表立って特定の候補者を支援する動きは見られず、大半の陣営が地縁や血縁を頼って票固めをしている。朝の通行量の多い時間帯に街頭に立つ候補者の姿もあるが、多くは選挙カーで名前の連呼に終始し、主張を述べる場面はほとんどない。

 後援組織を持たず、街宣車も走らせていない候補者は、地元住民や知人にあいさつ回りをして支持拡大を図っている。

 候補者全員が新人で、選挙違反の後とあって前哨戦に消極的だったことから、各陣営の浸透度はいまひとつ。投票率がどこまで上がるか心配する声も出ている。

 8月31日までに期日前投票をしたのは201人で、11年の町議選の同期間より142人少ない。

 投票は9月2日午前7時~午後8時に町内9カ所で行う。期日前投票は1日午前8時半~午後8時まで町役場で実施。開票は2日午後9時15分から同町神領の町農村環境改善センター。

 8月27日時点の有権者数は4979人(男2322人、女2657人)。