大分県臼杵市の有機農法をめぐる取り組みを追ったドキュメンタリー「100年ごはん」の上映会=上板町佐藤塚

大分県臼杵市の有機農法をめぐる取り組みを追ったドキュメンタリー「100年ごはん」の上映会=上板町佐藤塚

 「食」をテーマにしたドキュメンタリー映画「100年ごはん」(2013年、65分)の自主上映会が、上板町佐藤塚の飯田真由美さん(51)の自宅であり、県内の約60人が観賞した。メガホンを取った大林千茱萸(ちぐみ)監督(52)も来場し、トークショーで作品の狙いなどを語った。

 千茱萸監督は、映画監督大林宣彦さんの長女。作品は農産物の有機栽培を推進する大分県臼杵(うすき)市の取り組みに焦点を当て、生産者や学校関係者らを巻き込んで安全安心な「食」について考えていく様子をカメラで追った。

 吉村幸子さん(69)=阿波市阿波町山王=は「臼杵市の取り組みは素晴らしく、全国に広まってほしいと思った。映像も美しかった」と話した。

 上映会を開いた飯田さんは千茱萸監督の友人。長年都内で会社員として働いていたが、最近体調を崩し、療養のため上板町の実家で母親の公子さん(78)と暮らしている。家庭菜園を営む母が映画のテーマに興味を持ったことから、東京で体調を崩した際に相談に乗ってくれた千茱萸監督の作品を県内で上映しようと企画した。

 公子さんが自宅で栽培した野菜や臼杵市の有機野菜を用いた料理の食事会もあった。飯田さんは「今回をきっかけに、県内でも他に上映会を企画する人が出て来てくれればうれしい」と話している。