吉野川市山川町の川田八幡神社で11日、厄よけや五穀豊穣の願いを込め、弓矢で的を射抜く「御魔射」の神事があり、大勢の見物客でにぎわった。
地元の弓道グループ・高越弓道会の会員ら10~40代の男女10人が射手を務めた。参拝者の名前が書かれた扇を目掛け、1人100本ずつ計千本の矢を放った。18メートル離れた扇に矢が命中するたび、大太鼓の音が境内に鳴り響き、見物客から歓声が上がっていた。
参拝者は射抜かれた扇を自宅に持ち帰り、厄よけのお守りにする。谷嘉明さん(77)=同市山川町前川=は「毎年、家の玄関に飾っている。家内安全のご利益がありますように」と話した。
同神社の御魔射は、約300年以上続くとされる伝統行事。毎年、建国記念日に催されている。