国内最大のキルト展・東京国際キルトフェスティバルで、徳島市国府町和田のキルト講師松尾美保さん(58)が、刺し縫いの伝統的なパターンやデザインを競うトラディショナル部門で1位に輝いた。扱いが難しいサテン生地を使って繊細に縫い合わせ、高評価を得た。
受賞作のタイトルは「黎明(れいめい)」(縦、横各2・14メートル)。四角形の図柄を組み合わせて大輪の花を表現し、華やかなバラの模様をバランスよく配置した。花や茎の部分に光沢があるサテン生地を用い、アクセントを付けた。手縫いで2年ほどかけて仕上げた。
松尾さんは、2002年から徳島市内の鴨川美佐子キルトスクールに通い始めた。裁縫が好きだったこともあり、めきめきと腕を上げ、14年4月からは同スクールの講師を務めている。06、08、13年の同フェスティバルでは入選を果たしている。
松尾さんは「自分の考えた表現が自由にできるのがキルトの魅力。これからも楽しみながら作品づくりをしたい」と話している。
フェスティバルは1月21~27日に東京ドームで開かれた。6部門に計1459点の応募があり、トラディショナル部門には部門最多の374点が寄せられた。