子どもにもっと魚介類を好きになってもらおうと、阿南市の漁師らでつくる魚食普及グループ「魚っSUN’s(うおっさんず)」が、小中学校などで料理教室を開いている。新鮮な魚を使い、さばき方を伝授。「おっさん」直伝の魚料理に子どもたちは瞳を輝かせている。
「魚っSUN’s」には阿南市や海部郡に住む28~43歳の漁師や調理師ら16人が所属。冬はカワハギやイカ、夏はイサキやハモ、秋はボウゼやカマスなど、その日の朝に水揚げされた旬の魚介類を使って調理を教えている。
子どもたちはうろこ取りから三枚おろしまで体験し、刺し身にして食べる。それまで気付かなかった魚のおいしさに驚きと感動の表情を浮かべる子どもも多いという。
藤田光代表(39)=同市椿町楠木、漁業=が2012年秋、魚の消費の減少に歯止めをかけようと、若手の漁業関係者に呼び掛けてグループを発足させた。13年1月の鷲敷小学校を皮切りに、これまで阿南、徳島両市の小中学校や大学で計8回、調理教室を開いてきた。
15年春に、漁業の未来を太陽のように明るくしたいとの思いを込めて、グループ名を「魚っSUN’s」に決めた。
藤田さんは「魚をさばいたことのない人は、食べるのも敬遠しがち。まずは調理を体験してもらうため、これからも教室を続けたい」と意気込んでいる。
21日午前10時から、阿南市富岡町の阿南ひまわり会館で20歳以上の独身女性を対象にした魚料理教室を開く。問い合わせは同グループ<メールuossanz@gmail.com>。