鳴門市ドイツ館で14日、第1次世界大戦時に同市にあった板東俘虜(ふりょ)収容所関連の資料を紹介する収蔵品展が始まった。ドイツとの交流の歴史を刻む関連資料の国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界記憶遺産への登録に向け、市民の機運を高めようと、ドイツ館史料研究会が企画した。3月27日まで。
収容所でドイツ兵捕虜が発行した新聞「ディ・バラッケ」の一部をはじめ、捕虜と地元住民との交流の様子が分かる写真など、普段は同館収蔵庫に収められている約100点を展示。
捕虜の楽団「エンゲル・オーケストラ」が1918年に収容所で開いたコンサートのパンフレットは、当時の収容所では珍しい多色印刷が施されている。徳島市の楽器店でクラリネットを購入した際の領収書や、捕虜が作った火鉢なども並び、来館者は興味深そうに足を止めていた。
入館料は一般400円、小中学生100円で、期間中に展示品の入れ替えがある。