大学陸上の最高峰・日本学生対校選手権(全日本インカレ)が6日から4日間、川崎市の等々力陸上競技場で開かれる。徳島県関係の注目は、初日の男子砲丸投げに出場する武田歴次(四国大)、川口哲生(日大)、幸長慎一(四国大)の生光学園高出身トリオ。出場選手25人のうち17メートル台の自己記録を持つのはこの3人だけで、表彰台独占も期待できそうだ。
自己ベストは武田が17メートル70、川口が17メートル46、幸長が17メートル37。昨年の全日本インカレは武田が2連覇を果たし、幸長が2位、川口は6位だった。
武田は今春、日大を卒業し、四国大大学院に進学。3月に右肘を手術した影響で始動は遅れたものの、復帰戦となった6月の日本選手権で16メートル98を投げ、学生トップの6位に入った。練習では17メートル台に乗せるなど調子を上げており「感覚も戻ってきた。今季は3連覇だけを狙ってきたので絶対に勝ちたい」と闘志を燃やす。
6月の日本学生個人選手権を制した川口は「今季で最も良い状態。表彰台の一番上に立ちたい」と意欲を見せる。日大陸上部主将として総合優勝7連覇も誓う。来春の卒業後は一般企業への就職が内定しており、競技生活はここで一区切り。最後の大舞台へ「(武田、幸長の)2人は好記録を出すはず。負けずに頑張る」と気合十分だ。
幸長は、3人の中で今季最長の17メートル10を7月の県強化記録会でマークしている。昨年2位だった円盤投げとの2冠を目指す3年生は「先輩たちと全力で競い合えるのはうれしい。当日までに最高のコンディションに持っていき、翌日の円盤投げに良い流れでつなげたい」と力を込める。
3人を育て、現在も武田、幸長の指導に当たる四国大陸上部の林英司コーチは「同じ高校出身者で表彰台独占が狙える好機。誰が優勝してもおかしくない」と教え子たちのハイレベルな戦いを期待している。