台風21号が通過した4日午後、徳島県内では各地で暴風雨による被害が明らかになった。強風で屋根が吹き飛ばされ、近隣に被害が及んだ場所もある。神山町でユニークな鳥居のオブジェが倒れたほか、各地で倒木も多数発生し、小松島市では県指定天然記念物の「櫛渕のフウ」の枝が折れた。
交通機関は夕方にかけてまひ状態となった。徳島発着の空の便は東京線上下17便が欠航。日本航空の福岡線は終日運航を取りやめた。JR四国は始発から県内を通る全線で運休していたが、高徳線と鳴門線で午後8時ごろから運行を再開。阿佐海岸鉄道は午後7時44分宍喰発から運行を始めた。
徳島と和歌山を結ぶ南海フェリーは5日午前11時発の上り便まで上下24便を欠航。以降は同日午前9時半ごろに決める。徳島と東京、北九州をつなぐオーシャン東九フェリーは5日も徳島発北九州行きを欠航する。
高速バス各社では京阪神方面を中心に、始発から運転の見合わせが相次いだ。路線バスは夕方ごろから運行を再開した。
県道路整備課によると、県管理の国道、県道は午後8時半時点で27路線48カ所で通行止めが続いている。
県教委によると、県内の公立学校は休みだった中学高校の計6校を除く295校が臨時休校した。