9月は「防災の日」から始まる。それが身に染む、きのうきょうである。犠牲者が200人を超えた西日本豪雨から2カ月に満たないこの時季、列島を台風が襲う

 災害と災害の間があまりにも短いじゃないか、などという泣き言は通用しない。強風に雨を加え、情け容赦などない。それが証拠に、爪痕はかなり深い

 徳島県に上陸した台風21号。沿岸部では高潮被害で冠水、店舗の屋根を吹き飛ばし、トラックを横転させた。無事に、事なきを得ますように・・・。そんな声はかき消されたかのよう

 関西空港でも猛威を振るった。滑走路や施設が浸水しただけではなく、タンカーが衝突して連絡橋が破損するという予期せぬ傷痕も残した。関空といえば、訪日外国人客を迎える玄関口だ。影響は大きい

 自然は多くの恵みをもたらす一方で、災いも生む。都合よくコントロールできないと実感する。「もしも自然が安定性を失いつつあるとするなら、これから日本の社会はどんな変動を遂げていくのだろうか」。哲学者の内山節さんは本紙連載で記している。重い問い掛けとして響く

 歴史は人の営みだけでつくられたものではない。「奥の方では、自然の変化が影響を与えていた」。「災間の時代」ともいわれる。自然への畏れを抱きつつ、自然と共に生きていく視点を忘れてはならないだろう。