1988年ソウル五輪競泳金メダリストの鈴木大地スポーツ庁長官を招いたシンポジウム(県など主催)が21日、徳島市の徳島グランヴィリオホテルであった。パネリストはスポーツを通した地域振興などについて意見を交わし、約300人が耳を傾けた。
鈴木長官のほか、三好市のラフティング女子チーム「ザ・リバーフェイス」の阿部雅代代表ら5人が登壇。鈴木長官は地域一丸で選手育成に取り組む重要性を指摘し「徳島で育った選手が世界を舞台に活躍すれば、地元は盛り上がる」と訴えた。
阿部代表は「地元選手は一人もいないし、民間のツアー体験者も県外客がほとんど」とラフティングへの県民の関心が低い現状を紹介。三好市で来年開かれる世界選手権に触れ「競技普及のため、地元高校生のチームを結成して出場させたい」と意欲を見せた。
シンポジウムに先立ち、県内選手やスポーツ関係者がこれまでの活動や今後の抱負を発表。重量挙げ少年男子77キロ級高校日本記録を持つ徳島科学技術高3年の原勇輝選手は「恩師らの支えが力になった。2020年の東京オリンピックで金メダリストになれるよう頑張りたい」と力強く語った。