つるしびなやひな人形を町道沿いの民家の軒先に飾る「ひなの小町」が1日、海陽町浅川地区で始まった。高齢化が進み、空き家が増えた地区を明るく彩って活気づけようと、住民有志が昨年に続いて企画した。1カ月遅れで桃の節句を祝う県南の伝統行事「浜節句」が行われる4月3日まで展示される。
高齢者の生きがいづくりの場「いきいきサロン」に通う同地区の女性ら16人と、通所介護施設まぜの里(同町大里)利用者らが、着物の端切れを使ってつるしびなやのれんを制作。家庭に眠っていたひな人形と合わせて約100点を、道沿いの民家に約100メートルにわたって飾り付けた。
丈夫に育つよう願った「這(は)いこ人形」、長寿や子だくさんを象徴するモモをかたどった飾りなどが並び、華やかな雰囲気に包まれている。
つるしびなを作った川崎妙子さん(91)は「針仕事はぼけ防止にもなるし、みんなとおしゃべりができて楽しかった。地域がにぎやかになれば」と話していた。