弁論大会で発表する内容を確認する外国人女性ら=阿南市の富岡公民館

 阿南市国際交流協会が9日、市内在住の外国人による弁論大会を富岡公民館(同市富岡町)で初めて開く。協会が開いている日本語教室で身に付けた語学力を生かし、母国との違いや日本文化の魅力を発表してもらう。
 
 参加するのはイギリスや米国、中国、ベトナムなど6カ国から移住した外国語指導助手(ALT)や実習生ら10人で、全員が日本語教室に通っている。

 日本の四季や暮らしの中での発見、将来の夢などをテーマに800字にまとめ、10分以内で発表する予定。阿南の協会関係者が審査し、スピーチの内容や日本語の発音などで順位を決める。

 約2年前から阿南の企業で働く中国の張春禄さん(30)=同市那賀川町工地=は、日本料理や弁当文化の素晴らしさ、日本人の環境意識の高さを訴えるという。「日本語は発音が難しいので十分に練習したい」と張り切っている。

 協会の日本語教室には、約10カ国の20人程度が通い、初級と中級の2クラスで習っている。外国人対象の弁論大会は、県国際交流協会が徳島市で主催する大会しかなく、阿南でも発表の場を設けようと準備してきた。

 協会の荒谷みどり会長(68)は「外国人の考えを聞くことで日本や海外の魅力を再発見する機会になる」と話している。

 弁論大会は午前10時から正午まで。入場無料。問い合わせは協会事務局<電080(2973)1460>。