2009年8月に策定した吉野川水系河川整備計画に社会情勢の変化などを反映させるため、四国地方整備局は8日、学識者から意見を聞く会議の第2回会合を徳島市の県教育会館で開いた。整備局が示した計画変更の方針について、同会議は妥当とした。

 整備局は、計画策定後に発生した東日本大震災を踏まえ、堤防などの耐震対策を早急に実施する必要があると説明。中規模の洪水で堤防に重大な影響を及ぼす恐れがある浸食被害も出ているとして、「新たな視点を踏まえて計画を変更する必要がある」との点検結果を示した。

 出席した17人の委員からは、対応が急がれる地震津波対策について「何から行っていくのか順序を検討すべきだ」との意見があった。

 有識者会議の議論を踏まえ、整備局は計画変更に着手する。浸食対策を含む河道管理に関してはさらに検討する必要があるため、有識者4人による検討会を新たに設置。河川整備計画の変更原案を今後1年以内をめどにまとめる。