シコクビエを使った料理を試食する参加者=美馬市脇町の茶房「くるわっか」

 美馬市地域おこし協力隊員の岩田るみさん(44)=同市脇町猪尻=が、剣山山系で栽培されている雑穀「シコクビエ」を使った料理を試作した。希少性をアピールし、急傾斜地集落の食文化の象徴として観光客への提供を目指す。県西部の急傾斜地農法の世界農業遺産登録へ向けた機運の盛り上げにも一役買う。

 シコクビエは、三好市東祖谷の数軒と岐阜県飛騨の山間部で、栽培される栄養価が高い雑穀。収量は少なく、ほとんどが自家用だ。県西部2市2町などでつくる徳島剣山世界農業遺産推進協議会が、シコクビエの可能性を探ろうと、岩田さんに料理開発を依頼した。

 試作されたのは▽シコクビエ入りドレッシングを使ったレタスのサラダ▽サツマイモの一種で甘みのある安納芋とソバ米にシコクビエを混ぜた団子▽シコクビエと全粒粉の小麦粉で作った、ブルーベリー入りスコーン-など8品。シコクビエの香ばしさとつぶつぶ感が楽しめる料理に仕上がった。

 岩田さんが運営する美馬市観光交流センター内の茶房「くるわっか」で4日に行われた試食会には、県、美馬市、つるぎ町の職員や生産者ら7人が参加。「あっさりとした食感」「口に入れた時の小さな粒の感触が面白い」などと感想を言い合った。

 ただ、メニューを普及させるためには、新たな生産農家の参入によって一定の収量を確保する必要がある。試食会に参加した西渕農産加工研究会長の小泉靖雄さん(73)=穴吹町口山=は「シコクビエには大きな魅力がある。栽培を検討したい」と話した。

 岩田さんは「シコクビエが少量でも入手できれば、季節限定メニューとして料理に使いたい」と意気込んでいる。