徳島県が公用車として導入した燃料電池自動車の出発式が9日、県庁で行われた。次世代エネルギーとして注目される水素を燃料にしており、県はこの車で県内各地を回って水素エネルギーの普及啓発を図る。
出発式では、導入される5台のうち2台がお披露目された。車種はトヨタ自動車の「MIRAI(ミライ)」で4人乗りのセダン。出席した約30人を前に飯泉嘉門知事が「究極のクリーンエネルギーである水素エネルギーを県民に身近に感じてほしい」とあいさつした後、出席者5人と2台に分乗し、10分近く県庁周辺を走行した。
残る3台はホンダ製で、近く納車される。燃料電池自動車は二酸化炭素を全く排出しない。四国の自治体で公用車に使うのは徳島県が初めてで、主に啓発用として学校やイベント会場などを回る。
県庁には、太陽光発電の電力を用いて水素を生成する水素ステーションも22日に設置され、公用車に燃料を供給する。