結婚式で着る衣装を貸衣装店で選ぶ福山さん夫妻=牟岐町中村

 牟岐町沖の出羽島で12日、約40年ぶりの結婚式が開かれる。同町川長、印刷業福山寛之さん(37)、朝香さん(31)夫妻が、牟岐・出羽島アート展(27日まで)を主催する出羽島芸術祭実行委員会のサポートで挙げることになった。実行委は同展の来場者や住民にも祝福してもらい、2人の門出を盛り上げる考えだ。

 午前11時すぎ、礼服姿の2人が連絡船に乗り牟岐漁港を出発。島の漁港そばにある出羽神社で神前式を挙げる。その後「お嫁さんのお菓子」を配りながら、江戸~昭和初期の古民家が立ち並ぶ町並みや漁港を練り歩く。雨天時は13日に延期する。

 島ではかつて、自宅で結婚式を挙げるのが一般的だった。1975年ごろから島外の結婚式場を利用する人が多くなり、島での挙式は長らく途絶えていた。

 同展の総合ディレクター小栗加代子さん(70)=同町川長=が、島ににぎわいを生もうと企画。昨年12月に婚姻届を出した福山さん夫妻に声を掛けた。実行委は島での挙式を「島婚」と名付け、漁村のレトロな雰囲気や豊かな自然を売りに今後、多くの婚礼を呼び込みたいとする。

 寛之さんは「町の活性化に協力できればと思った。自分たちの式をきっかけに、後に続くカップルが現れたらうれしい」と、本番を楽しみにしている。

 小栗さんは「島で挙式してもらうことは、経済活性化にもつながる。町の新たな産業にできれば」と話す。