20日開幕する第88回選抜高校野球大会を前に、阿南市で合宿を行う敦賀気比高(福井県)の選手、コーチら約30人が9日夜、現地入りした。同校は昨年も同市で直前合宿を行い見事優勝しており、連覇を期待する住民の手厚い歓迎を受けた。14日まで、JAアグリあなんスタジアム(同市桑野町)などで練習に励む。
宿泊先の桑野町の旅館では、住民が歓迎の横断幕を掲げて出迎えた。歓迎式では地元の達粋(たっすい)連が阿波踊りを披露し、力強くキレのある踊りで球児を魅了。市野球のまち推進課の山崎秀行課長が「昨年は、みんなでテレビにくぎ付けになって応援した。ぜひ連覇してほしい」と激励した。
昨年夏には、スタジアムに隣接して屋内練習場も完成しており、2年連続で阿南入りした本間太一副主将(17)は「昨年は雨のときに困ったが、今年はさらに充実した練習ができそう。阿南で力をつけて、一戦一戦、勝ち進んでいきたい」と気を引き締めていた。
一行は10日、調整や基礎練習を行った。11日からは県内外のチームと練習試合も予定している。合宿期間中、桑野、山口両町の婦人会が温かい汁物や湯茶を振る舞うほか、桑野地域振興協議会が用具の運搬ボランティアをする。