昭和南海地震の経験者から体験談を聞く中学生(左の3人)と上田さん(左から4人目)=牟岐町灘の東の中コミュニティセンター

 1946年12月に起きた昭和南海地震への理解を深めようと、牟岐小の元教員上田好美さん(59)=牟岐町河内=と教え子7人が、防災サークルを結成した。町内の高齢者から被災体験を聞いたり、炊き出し訓練を行ったりする。活動の成果は町の文化行事などで発表し、南海トラフ巨大地震に対する備えを広く呼び掛ける。

 教え子は牟岐中と富岡東中(阿南市)に通う1、2年生。生徒は牟岐小5、6年の時に、上田さんの指導で昭和南海地震を学んでいた。上田さんが3月末に退職した後、サークルへの参加を呼び掛けた。

 活動は休日に行い、高齢者へのインタビューや炊き出し訓練のほか、市販の防災グッズを使ったキャンプなどを予定している。成果は模造紙やポスターにまとめ、町の文化行事などで発表する。町や公民館の広報誌を利用した情報発信も検討している。

 8月中旬に初めての活動があり、メンバーは町内の高齢者3人にインタビュー。「地域住民が力を合わせ、被災地に土を運んでかさ上げ工事をした」「津波により、近所の人が10人以上死んでつらかった」などと高齢者が語る当時の様子を、真剣な表情でノートに書き留めていた。

 上田さんは「(牟岐小の時は)被災者の心境や地域の復興状況について深く聞けていなかった。学ぶ場をつくってあげたかった」とサークル結成の理由を語る。牟岐中1年の居村咲希さん(13)は「南海トラフ巨大地震に備え、多くの人から地震の怖さや対処法などを聞きたい」と話している。