鳴門市役所の2階通路に、ベートーベンの「第九交響曲」を演奏するオーケストラを表現した竹細工がお目見えした。楽器の細部まで精巧に作られた作品が来庁者の目を引いている。
愛好家の山田繁夫さん(84)=徳島市名東町1=が、「第九」のアジア初演の地である板東俘虜収容所を舞台にした映画「バルトの楽園」を見て感動し、9年前に半年かけて94体の人形を制作。「家で置いておくよりも、『第九』と縁のある鳴門市で皆さんに見てもらえれば」と市に寄贈した。
作品に見入っていた三浦淳子さん(50)=鳴門市瀬戸町明神、団体職員=は「バイオリンの弓まできれいに作られていてすごいですね」と話した。
今月末まで市役所に展示され、以降は市が第九のPRに活用する。