試験的に行われた「赤ちゃん先生」の授業で赤ちゃんを抱っこする児童=2月、藍住南小

試験的に行われた「赤ちゃん先生」の授業で赤ちゃんを抱っこする児童=2月、藍住南小

 藍住町は2016年度、藍住南小学校で児童が乳幼児と触れ合い、その母親から子育てについて学ぶ授業を始める。児童に命の尊さを学んでもらうとともに、育児に追われ自宅に閉じこもりがちな母親の社会参加を促すのが狙い。

 「赤ちゃん先生プロジェクト」を進める神戸市のNPO法人「ママの働き方応援隊」に事業を委託する予定で、「先生」は町内の子どもとその母親が務める。

 授業に興味のある母親は、応援隊が実施する事前の講習会を受講した後、年5回程度、小学校に出向く。母親には、授業1回当たり2千円の謝礼が支払われる。講習会の受講には3万円が必要。

 応援隊メンバーの古賀真紀さん(33)=神戸市=が町出身だった縁で企画した。2、3月には、応援隊の協力を得て藍住南、藍住東両小の2年生を対象に、試験的に授業を実施。児童は赤ちゃんを抱っこしたり、母親から子育ての喜びや苦労を聞いたりした。

 町企画政策課は「授業を通じて子育て中の母親の孤立を防ぐとともに、母親に輝く場所を提供したい」としている。

 応援隊は2012年に発足し、神戸市を中心に小中高校や高齢者施設などでこれまでに約1600回の「赤ちゃん先生」授業を行っている。

 応援隊は31日午前10時~11時半に町役場で講習会の説明会を開く。問い合わせは町企画政策課<電088(637)3124>。