四国地方整備局は24日、南海トラフ巨大地震発生時に甚大な被害が想定されている四国の太平洋側沿岸部に向かう道路を確保する手順などを定めた「四国広域道路啓開計画」を策定したと発表した。

 徳島県内では、板野町のあすたむらんど徳島から支援部隊の集結拠点である阿南市の県南部健康運動公園までと、同公園から高知県室戸市方面へ向かうルートについて定めた。

 板野町から阿南市までは、沿岸部の道路が津波で寸断される可能性を踏まえ、国道438号などを通る山側コースと、国道11、55号などを経る海側コースを設定。阿南市から室戸市までは国道55号で南進するコースを基本とし、通行不能な際は国道195号で那賀町から高知側へ迂回(うかい)する代替コースを定めた。

 いずれのコースも発災後3~6時間を目標に、倒壊した建物などを撤去して寸断された道路を切り開く部隊を編成するとした。

 今後、定期的な訓練などにより課題を把握・検証し、計画を継続的に改良させる。