ウエークボードの練習をする愛好者=滋賀県の琵琶湖(アジアウエークボード協会提供)

ウエークボードの練習をする愛好者=滋賀県の琵琶湖(アジアウエークボード協会提供)

 三好市池田町の吉野川・池田ダム湖で9月17~19日、水上スポーツ「ウエークボード」の第1回アジア大会(アジアウエークボード協会主催)が開かれることが決まった。美しく穏やかな水面が決め手となった。地元の愛好者は、ラフティングに続く新たな観光資源として期待を寄せている。

 ウエークボードは米国発祥で「水上のスノーボード」と呼ばれる。板に乗った状態でモーターボートなどに引っ張ってもらい、ジャンプしたり回転したりして高さや技の難易度などを競う。世界で3千万人、日本では87万人の愛好者がいるとされる。

 大会は世界ウエークボード協会の公認大会。日本、中国、韓国、タイ、シンガポールなど約10カ国から男女のトッププロ約50人が参加する。

 アマチュアが年齢や性別、レベル別で争う部門も設けられる。競技の普及を目的とした初心者向け体験会もある。

 池田ダム湖ではこれまで中四国のアマチュアによる大会が行われていた。地元の愛好者が地域活性化を目的に2015年9月、プロ大会の誘致を世界トップクラスの日本人選手に提案。アジア協会の薄田克彦会長(53)=世界協会副会長=が12月、選手と共にダム湖を視察した。

 薄田会長は「鏡のような水面。ゲレンデとしては世界一かもしれない」と評価。海や人工池などを使うことが多い海外や関東での大会に比べ、風の影響を受けにくいというメリットもあった。アジア協会はダム湖を世界協会に推薦し、16年1月に開催が決定した。協力を求められた市は16年度当初予算に開催補助金300万円を計上した。

 同市のウエークボード同好会に所属する西村裕さん(61)=山城町大川持、建設会社社長=は「多くの人に来てもらい、規模が大きな大会の継続につなげられたら」と話した。