2015年の徳島県内の救急車出動件数は3万2808件(前年比0・6%増)、搬送者数は3万1064人(0・8%増)で、いずれも過去最多だったことが消防庁のまとめで分かった。搬送者のうち、65歳以上の高齢者が約60%を占めている。
同庁によると、搬送者の内訳は急病人が1万8296人(前年比179人増)、一般負傷者4627人(304人増)、交通事故3505人(160人減)など。119番を受けてから救急車が病人や負傷者を病院に運び込むまでの時間は平均35分48秒で、前年より30秒長くなった。
県内の出動件数は09年(2万7629件)から毎年約千件ずつ増え、搬送者数も6年連続で増加。12年以降は毎年3万人を上回っている。
全国の15年の出動件数も前年比1・2%増の605万4815件で、6年連続で過去最多を更新した。消防庁は、高齢化に伴って今後も出動件数の増加が見込まれると推測。タクシー代わりに使うなどの不適切な利用を減らし、搬送の所要時間を短縮させる取り組みが必要だとしている。