徳島銀行と香川銀行の持ち株会社トモニホールディングス(HD、高松市)と大正銀行(大阪市)が1日、経営統合し、大正銀本店で記念セレモニーを開いた。3行の2015年12月末時点の預金残高は合計で約3兆2500億円を超え、四国に本店を構える銀行グループでは3番目の規模となる。関係者は関西と四国にまたがる広域地域金融グループの誕生を祝った。
セレモニーにはトモニHDの柿内愼市会長(徳島銀会長)、大正銀の吉田雅昭頭取ら約20人が出席。吉田頭取が「大正銀は経営統合し大きく変わるが、地域に根差すアイデンティティーは変わらない。トモニグループとして共に歩んでいきたい」とあいさつし、関係者でテープカットした。
セレモニー後、柿内会長は取材に応じ「関西は四国から近く歴史的にも関係が深い。3行が協力して営業エリア拡大を図ることで、徳島や香川の企業にもつながるサービスが提案できるのではないか」と話した。
大正銀は大阪、兵庫、京都に27店舗を展開し、不動産分野に強みを持つ第二地銀。統合により、徳島、香川両銀も含めた近畿圏の店舗は42店舗となる。トモニHDは京阪神地域での3行の貸出金残高を15年3月期の約6500億円から、統合10年目の26年3月期に1兆円に増やす目標を掲げている。
トモニHDは地盤となる徳島、香川両県が人口や事業所の減少で資金需要が先細りする状況にあることから、関西での営業エリア拡大を成長戦略と位置付け、大正銀に経営統合を打診。15年9月に正式契約を締結した。