規格外のオクラを粉末加工した「やさいっ粉」

 JA東とくしま(小松島市)が、地元産オクラをフリーズドライ加工で粉末にした「やさいっ粉 おくら」を商品化した。市場に流通しない規格外品を活用し、農家の所得向上や栽培面積の拡大につなげたい考え。

 変形したり、大きくなりすぎたりして出荷の規格に合わないオクラを使う。大阪の協力工場で粗めの粉末に加工した。水を混ぜると粘りが出て、オクラ本来の味や食感になる。さまざまな料理に入れて使ってもらう。

 JA東とくしま管内では、小松島市と勝浦町、阿南市那賀川町の農家95軒がオクラを生産しており、昨年は約96トン出荷された。生育が早く、全体の約1割が大きさや変形により規格外となって販売できないという。

 1袋税込み500円で、管内の産直市と小松島市のこめっ娘工房、石井町の阿波食ミュージアムで取り扱っている。県内外の物産展や百貨店のほか、菓子店やレストラン、食品加工業者にも売り込む。

 JAの前田勝広副参事は「オクラは葉酸や食物繊維が豊富で体に良く、廃棄されるのはもったいない。幅広く活用し、新たな形で食べてもらいたい」と話した。