日本青年会議所(JC)四国地区徳島ブロック協議会は29日、11番札所・藤井寺(吉野川市)と12番札所・焼山寺(神山町)を結ぶ遍路道を舞台に「トレイルランニング」の大会を初めて開く。「遍路ころがし」と呼ばれる有数の難所を走破して、四国遍路の魅力を体感してもらうとともに、人気スポーツを通じて地域の交流人口拡大を狙う。

 コースは藤井寺を発着点に、焼山寺を往復する約25キロ。急な坂道が大半を占め、標高差は約700メートルある。険し

大会に向け、コースの遍路道を確認するJCメンバー=吉野川市鴨島町の藤井寺周辺

い山道には森林浴を楽しめたり、平野部を見渡せたりとお薦めスポットも多い。

 当日はJCメンバーやボランティアの大学生ら約50人が運営に携わる。焼山寺や途中の柳水庵(神山町阿野)で飲み物などのお接待をするほか、コースの危険箇所でランナーの安全管理に当たる。

 午前9時スタートで制限時間は6時間。複数箇所に関門を設けており、規定時間内に通過できなければ失格となる。定員30人のうち、県内をはじめ四国や関東から20人ほどが申し込んでいる。

 企画した協議会地方創生委員会の岩佐陽介委員長(36)=阿南JC=は「空海の足跡をたどり、遍路道の魅力をたっぷりと味わってほしい」。三倉隆道副会長(35)=吉野川JC=は「ランナーが大会の模様を会員制交流サイト(SNS)で発信し、多くの人が徳島や四国に興味を持つきっかけにしたい」と話している。