高開さん(左から2人目)に石積みの空撮写真のパネルを手渡す学生ら=吉野川市美郷大神

 吉野川市美郷大神にある「高開の石積み」を2014年度から測量していた徳島文理大の学生が、石積みで築かれた擁壁の総面積が4012平方メートルで、約29万個の石が使われているとする新たな調査結果をまとめた。14年度に未調査だった箇所も調べ、全体像を明らかにした。観光情報として活用される。

 人間生活学部建築デザイン学科の学生23人が、石積みのある棚田を所有する高開文雄さん(82)の協力を得て調べた。

 14年度の調査では、擁壁の総面積が3663平方メートルで、石の個数は推定約26万4千個だった。その後、樹木に隠れていた擁壁が周辺で見つかったため、15年10月から16年1月にかけて測量を実施。14年度の調査結果に加えた。

 学生や教員ら11人が3月下旬、石積みの近くに住む高開さんに調査結果を報告。測量箇所を記した全景写真のパネルも贈った。高開さんは「詳しく調べてくれてありがたい。観光客に調査結果を伝えたい」と喜んだ。

 報告書とパネルは、美郷ほたる館(同市美郷宗田)で展示している。地元のNPO法人美郷宝さがし探検隊は、観光案内をする際に調査結果を交えて石積みを紹介する。

 調査に参加した3年の秋山泰輝さん(21)=徳島市山城町東浜傍示=は「座学では経験できない勉強だった。観光PRなどに活用してもらえるとうれしい」と話している。

 調査は、地域の課題と大学の知的資源をマッチングさせる県の「地域連携フィードバック講座」の一環。