本番に向け練習に汗を流す神野さん=阿南市の新野中学校グラウンド

本番に向け練習に汗を流す神野さん=阿南市の新野中学校グラウンド

 4~6日に行われる第63回徳島駅伝(徳島陸協、徳島県、徳島新聞社主催)に、阿南市の離島・伊島から初めて選手が出場する。伊島中学校3年の神野悠さん(14)。練習環境に恵まれない中で熱心に走り込み、同市代表の座をつかんだ。本番では4日の中学生区間を走る予定で、「目標にしていた大会だったので頑張りたい」と意気込んでいる。

 神野さんは運動が好きだったが、陸上を始めたのは中学に入ってから。唯一の部活動の陸上部に所属し、顧問教諭の勧めで長距離走に取り組んだ。同校は全生徒6人で、3年は神野さんしかいない。学校のグラウンドや往復1・2キロの山道を走り込んできた。

 3年になってからはフォームの改善に取り組み、記録が向上。市内の中学生による昨年9月の陸上競技選手権の男子3000メートル走で1位となり、中学校郡市対抗陸上で市代表に選ばれるなどの結果を残してきた。徳島駅伝の阿南市チームでも、中学生8人のうち2番目のタイムを持つ。

 昨年12月3日から同市見能林町の阿南高専グラウンドなどで土、日曜に行われたチームの合同練習にも休まずに参加。23日に冬休みに入ってからは小松島市にある母の実家に泊まり、毎日となった合同練習に通ってきた。

 阿南チーム監督の森泰英監督(43)=同市長生町西方、会社員=は「荒削りな走りではあるが、軸がしっかりしていて推進力がある。まだまだ伸びる成長株」と活躍を期待する。

 神野さんは「大会では自己ベストを出して、いいタイムで次につなげたい。昨年3位だった阿南市の順位を上げることができればうれしい」と話している。