13日の徳島市議会産業交通委員会で、運営を巡る混乱からチケット販売率が低迷した今夏の阿波踊りに関する質疑があった。委員からは「大失敗だった」と批判の声が上がる一方、運営正常化へ向けて阿波おどり振興協会との対話を求める意見が出た。振興協会に発言の場を設けるため執行部3人の参考人招致を求める動議を岡孝治氏(徳島活性会議)が提出し、採決の結果、3対3で可否同数となり、北原光晴委員長が委員長裁決で否決した。
 
 青木英樹観光課長が、演舞場外で総踊りを強行した振興協会に対して「極めて遺憾」との文書を送る方針を説明。こうした市の姿勢に対し、振興協会の顧問を務める岡氏は「話し合いができずボタンの掛け違いがあった。大失敗に終わったというのが大方の見方だ」と批判した。

 さらに「文書を送り付けて、話し合いができるものではない。今のままでは関係修復も困難だ」などと話し、振興協会執行部の参考人招致を求めた。

 一方、動議に反対した加戸悟氏(共産)は「振興協会は市役所に事務所を置き、市職員を使いながら(市が破産を申し立てた)市観光協会を資金援助しようとした。こうした(矛盾)点を明らかにしないと話はできない」と述べた。

 賛成した梶原一哉氏(公明)は「市長が(振興協会側に)直接出向くなどしてお互いに話をし、しっかりやってほしい」と要望した。