徳島県内の旅行代理店で、ゴールデンウイーク(GW)期間中のツアー商品の売れ行きが低調だ。5連休があった前年に比べ、今年は最長3日間(4月29日~5月1日、同3~5日)と短めなことが影響しているとみられる。各社の担当者は「ここまで厳しいとは」とこぼしつつ、懸命に売り込んでいる。
JTB中国四国徳島両国店(徳島市両国本町1)によると、7日時点の予約件数は前年同期の70%程度にとどまる。海外は定番のハワイなどを中心に15%増えているものの、国内が35%減と落ち込んでいる。関西や東京、九州への1泊2日や2泊3日のツアーが人気を集める一方、例年売れ筋だった沖縄が伸びていないという。
関西への日帰りバスツアーを売り出している西日本旅行(同市東船場町2)では、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンなどへのバスツアーに空きがある。担当者は「全体的に見て出足が鈍い。まだ行き先を決めかねている人もいるのでは」と話す。
日本旅行徳島支店(同市寺島本町西)も前年に比べ予約が減っているといい、担当者は「ガソリン価格が下がったこともあって、マイカーで関西に出掛けようという人が増えているのでは」と分析している。
「顧客の予算が例年より減っている」と指摘する声も。エアトラベル徳島(同市幸町1)の島孝一営業部長は「海外旅行はベルギーでのテロ事件の影響もあって、欧州よりもハワイやアジアが人気。ホテルのグレードを下げるといった節約志向も見られる」と言う。