徳島県立農林水産総合技術支援センター(石井町)が開発したレンコンの新品種「阿波白秀」が12日、本格栽培に向け、同センターから鳴門市の畑に移植された。種レンコンを増やして2017年に農家に販売、17年秋の出荷を目指す。
移植作業には鳴門市や松茂町などの農家でつくる「レンコン研究会」の会員と県職員ら15人が参加。センターの2アールの試験農場で育てられた種レンコン500本を丁寧に掘り出し、鳴門市大麻町の約15ヘクタールの畑に植え替えた。17年3月に5千本の収穫を見込む。
阿波白秀は、8月下旬に露地栽培の収穫を始められるのが特長。主力品種の備中より1カ月ほど早く、台風被害のリスクを軽減できると期待されている。
作業したレンコン農家の田村亘さん(40)=松茂町住吉=は「2年連続の台風被害でレンコンの収量が3~4割減った人もいた。徳島を代表する品種に育ってほしい」と話した。