戦い終えて

 第26回参院選の徳島・高知選挙区は、中西が両県の全市町村で得票数がトップとなる完勝に終わった。事実上の一騎打ちとなった16、19年とは対照的に6候補が乱立した今回、与野党はどう戦ったのか、選挙後の行方とともに探った。

「与党」 統一選へ波乱含み(上)
「野党」 存在感、明暗分かれる(下)

得票数順(左から順)
画像をクリックすると、主張やプロフィルなどが読めます。

中西祐介

中西祐介(なかにし・ゆうすけ)
42・自民現 当287,609

松本顕治

松本顕治(まつもと・けんじ)
38・共産新 103,217

藤本健一

藤本健一(ふじもと・けんいち)
52・維新新 62,001

前田強

前田強(まえだ・つよし)
39・国民新 49,566

荒牧国晴

荒牧国晴(あらまき・くにはる)
41・参政新 28,195

中島康治

中島康治(なかじま・やすはる)
43・N党新 14,006

 第26回参院選は10日、投開票された。安倍晋三元首相が8日に銃撃されて死去する異例の選挙戦となる中、自民党は改選55議席を上回り、単独で改選過半数(63議席)を確保し、大勝した。公明党と合わせて与党で改選過半数の63を超え70議席以上に達した。焦点の改選1人区は自民が28勝4敗と野党を圧倒した。憲法改正に前向きな「改憲勢力」は国会発議に必要な3分の2以上の議席を維持。改選23議席の立憲民主党は20を割り、後退した。2016、19年に続いて3度目の合区となった徳島・高知選挙区(改選数1)は自民党現職の中西祐介氏(42)=公明党推薦=が、3選を果たした。徳島県の参院選選挙区での3選は、合区前の徳島選挙区の三木与吉郎氏以来、57年ぶりとなる。徳島の投票率は45・72%で、前回参院選に続いて全国最低となった。

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グラフィックで学ぶ

結果データ分析2 結果データ分析1 第一声ノーカット
党首第一声 各党政策を比較する トレンド調査
数字で捉える 言葉で読み解く 参院選のキホン

攻防終盤へ

 10日の投開票日に向け、折り返しを迎えた参院選。徳島・高知選挙区に出馬した6候補の戦いを追った。

共産・N党・参政、政権批判の上積み図る
維新・国民、第三極の「地位」狙う
自民 高知の野党勢力警戒

選挙区の現場を歩く

 10日に投開票される参院選。合区で一つの選挙区となっている徳島、高知両県で共通の課題を抱える現場を歩いた。

「人口減少」徳島県上勝町、高知県大川村
「1次産業」徳島のスダチ、コロナ影響で需要低迷 高知のカツオ、一本釣り存続の危機
「防災対策」徳島・美波町、高台なく事前復興困難 高知・黒潮町、安全求め「震災前過疎」

候補者に聞く

安全保障・憲法改正
経済・財政
新型コロナ
社会保障・子育て
環境・エネルギー
人口減少・地方創生
ジェンダー・多様性

政党幹部に聞く

 県内の政党幹部に、何を訴え、どう戦うのか聞いた。

国民民主党 黒﨑章県連代表 合区解消や教育を重視
共産党・上村秀明県委員会委員長 平和外交、9条を生かす
日本維新の会・吉田知代県総支部代表 改革政党の理念浸透を
自民党・杉本直樹県連会長 コロナ・経済対策に重点
立憲民主党・庄野昌彦県連代表 比例に集中、5・5万票目標
公明党・古川広志代表代理 必要な安全保障を整備

候補者が来ない島 参院選を前に

 森林や湿地、岩礁、海など豊かな自然に恵まれた伊島。参院選を間近に控えた島の「今」を見つめた。

<4>未来へ 観光に活路「諦めない」
<3>子育て世代 魅力と不安のはざまで
<2>イシマササユリ 人口減進み保護活動の危機
<1>静かな町 休校、消えた子どもの声 阿南市の離島・伊島

参院選コラム

 

視標「参院選 視線をどこに」同調圧力の高まり懸念 地に足着いた政策を コラムニスト・辛酸なめ子
視標「参院選 視線をどこに」危険な二つの労働規制緩和 認識し、賢明な選択を 弁護士・棗一郎
視標「参院選 視線をどこに」待ち構える物価上昇や増税 1票、庶民に寄り添う人へ 経済ジャーナリスト・荻原博子

世論調査

終盤の情勢調査(7月2~5日実施、徳島新聞社)
序盤の情勢調査(6月22、23日実施、共同通信社)
18歳意識調査 「5年後は住んでいない」徳島の方が少ない 高知の若者に強い県外志向(6/9)
18歳意識調査 「合区知らない」3割 ほぼ半数が「投票する」 高知の若者、徳島に無関心?(6/9)
参院選4社合同世論調査(5/30)
改憲「賛成」県内56% 安保環境変化が影響 徳島・高知県世論調査(5/30)

 

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過去の県内参院選の結果

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